2014/07/25(Fri)大学って何をするところ?
『就職率「7年連続日本一」
福井大学は、なぜそんなに「優秀」なのか?』
http://blogos.com/article/91098/
このブログの記事について、就活禅実行委員会のメンバーと話し合って
みました。
福井大学は、全国の国立大学の中で就職率トップだそうです。福井大学の偏差値は、
医学部を除けば50前後とのこと。
東大、京大などの難関校をおさえ、就職率トップになった理由は何だったのでしょうか。
福井大学には、3学部あります。
医学部、工学部、教育地域科学部(教育系)があり、いずれの学部も就職に繋がりやすい専門性があり、就職率に大きく貢献しているようです。
また、大学側で一人一人の学生の就活状況を把握し、内定が出ていない生徒には、教員が電話で声掛けをしており地道な努力もされています。
企業説明会も大学内で行なわれ、授業の合間に参加できるなど、さまざまな工夫がこらされているようです。
私は、福井大学の取り組みを「画期的なことをしているな」と思った反面、大学は学ぶ場であり、研究者を育成する機関ではないのか、という疑問も湧き起こりました。
就活禅メンバーからは「これでは、就職予備校と変わらないのでは?」
「就職がメインになっており、卒業後、自由にやっていきたい人には窮屈では?」との意見もありました。
地元の大学を卒業して、大学で学んだことを地元のために還元することは、とても良いことだと思います。しかしながら、就活を見据えた大学生活は、有意義な時間なのでしょうか?
皆さんは、この記事を読んで、「福井大学に入ればよかった」と
思いますか?
- | 勉強会 |
- trackback(0) |
- comment(0) |

2014/07/18(Fri)じりつとは?
昨日就活禅のメンバーで「自立」について話しました。
みなさんは「自立」という言葉にどのようなイメージをお持ちですか?
私が大学1年生の時、「自立とは何か?」というテーマで討論会をしたことがあります。
当時の私は明快な答えを持っていました。
「『自立』とは経済的な独立です」
ゼミの教授からの質問にこう答えました。自分で働き、自分の稼いだお金で、自分好きなものを買う。当時の私のいう「自立」とは、自分の両親から独立を想定していたと思います。
経済的な独立=自立
この方程式に賛同される方は多いのではないでしょうか?
しかし、今回の話し合いでは次のような意見が出ました。
「自立とは、『誰にも頼らず、自分独りで何でもやっていく』という事なのか?ではその能力がない人は自立できていないのか?それは違うのではないか」
皆さんはどのように思われるでしょうか?何でもできる能力が無くなった時、周りに頼ってしまう時、その人にとっての「自立」とは?議論の講本には次のような一文がありました。
「自立ということは、依存を排除することではなく、必要な依存を受けいれ、自分がどれほど依存しているかを自覚し、感謝していることではないか」(河合隼尾著『こころの処方箋』)
依存という言葉には、若干の抵抗感があります。しかし、「独り」で生きていくののではなく、他に対して「感謝」し生きていくという言葉には心を打たれるものがあります。
「自立とは何のか?」は自分が生きてきた環境や、自分の置かれている状況によって答えは違います。しかし、世間から押し付けられる「自立観」に潰されて欲しくは無いのです。(澤城)
![]() | こころの処方箋 (新潮文庫) (1998/05/28) 河合 隼雄 商品詳細を見る |
- | 未分類 |
- trackback(0) |
- comment(1) |

2014/07/11(Fri)リクルートスーツを考える
就活をしている学生の皆さんの服装や髪形がまったく一緒であるということをよく見聞きします。私自身も初めて合同説明会でビラまきをさせてもらった時、あまりに同じ格好をしていたのでビックリしました。就活をしている学生の方の中でも違和感を持っている人がいるかもしれないし、むしろ同じでいいと思っている人もいることでしょう。そもそも、なんでそうなったんだろうと調べてみたら、こんなものを見つけました。
「80年代-00年代『JJ』におけるリクルートスーツの変遷 」
http://togetter.com/li/303211
2年前にまとめられたものですが、結構話題になっていたみたいですね。見てみると、以前はリクルートスーツといっても色や形にバリエーションがあったことがわかります。特に80年代後半から90年代中盤にかけては顕著です。
それが90年代の終わりころから徐々に現在に近づいていきます。「喪服にも使える」「シャキッとして見える」「表情がみえやすい」といった理由で黒が主流になり始めていきます。そして現在は、シンプルで細みな黒いスーツ、髪形もメークもみんな一緒ということになってきたわけですね。
これはある意味、リクルートスーツ誕生から30年以上をかけて、就活という通過儀礼的な場で、着用すべき服装が決まってきた、落ち着いてきたととらえることもできるかもしれません。いわばリクルートスーツという定型が出来上がったわけです。このことで、学生は就活をしやすくなったと考えられます。形を守っていれば服装で落とされることはなくなるわけですから。しかし、こんなニュースもあったりします。
「面接は私服でどうぞ」はワナ? 「ノーネクタイは非常識だ」と怒られた就活生
http://www.j-cast.com/kaisha/2013/11/21189485.html?p=all
リクルートスーツが定型化していなかったら、このようなことは起こらなかったかもしれません。そして定型外の基準が非常に曖昧だということがよくわかります。こうなってくると、その企業の社風や過去の試験の様子などを研究して、ここだったら完全私服で大丈夫、ここだったらネクタイはしていこうと研究していくしかなさそうです。
服装というのはこれほど人間を惑わすんですね。
こうなってくると、その会社の社員さんと同じ格好(スーツ、私服、カジュアル、フォーマル・・・)で受けるというのが一番いいように思えてきました。服装は職場や人によって違っているはずですから。どうでしょう。(君島)
- | 未分類 |
- trackback(0) |
- comment(0) |

2014/07/04(Fri)就職浪人か就職留年か
頑張って就職活動を続けているのに内定がもらえない。そういう状況になった時、卒業だけはして翌年も就職活動を続ける「就職浪人」になるか、わざと大学を卒業せずに留年して就職活動を続ける「就職留年」をするか、ということを考えます。
私自身、もう10年以上も前のことですが、7月のこの時期でもまだ内定が出ず、早くも来年どちらの選択をするかということを悩んでいたことを思い出します。
先日のBLOGOSにこんな記事が載りました。→『就活生が「ウソでしょ?」と猛反発 就職留年は「デキ損ない」なのか』
これによると6月13日のダイヤモンド・オンラインが「就職留年」を痛烈に批判したそうです。
>「就職のために留年というのは、制度の悪用であり見苦しい」
>「会社側から一番嫌いな人物は『就職留年』」
>「一浪はともかく、留年は出来損ないの烙印を押します」
→『就職留年は就職浪人より有利って本当!?リベンジ就活をめぐる都市伝説の真偽』
ダイヤモンド・オンラインが就職留年を批判したというよりも、企業の採用担当者の声をそのまま載せただけのようですが、こういった意見が出てくる背景には何があるのでしょうか?就活禅スタッフで考えてみました。
思い出してみますと「就職留年」の方が「就職浪人」より有利だと言われだしたのは私が就職活動を経験した2000年代前半くらいのことだったと思います。就活がシステム化され画一化された中での就活は、「新卒カード」を失いたくないという意識の中での競争だったように思います。もちろん「留年」は評価の上でマイナスですから、簡単に就職留年することはできませんでした。学費も余計にかかり負担がのしかかります。それでも一部の学生たちは就職留年という選択を取りました。その流れが加速し、留年がマイナス評価になりにくい業種を志望する学生の選択肢として明確化したのが現在ではないでしょうか。
90年代後半は学生にとって「留年」という選択肢は無かったように思えます。バブルが崩壊し、日本の先行きが不透明な中で、とにかく職を得ることが大切でした。そのような状況の中で就活をした人が就職留年に対して批判的なのも納得がいきます。
結局のところ、今回取り上げた二つの記事で全く逆の事を言っているのは「就職活動をした時期の違い」、「世代間認識の違い」なのではないかと考えられます。(もちろん要因はそれだけでは無いでしょうけれど)
しかし最大の問題は「新卒」が未だに強力なカードであるという点です。これは新卒採用にこだわり続ける企業が未だ多く、学生の間にも「有名企業に入れば勝ち組」だとする風潮が根強いことが大きな要因ではないでしょうか。
そもそも「新卒」も「既卒」も公平であれば、誰も就職留年なんてしません。
この状況がこれからどう変化していくのか。先日取り上げた「就活アウトロー採用」のような新たな取り組みもいろいろ生まれているようですし、状況が好転することを願ってやみません。(阿部)
- | 勉強会 |
- trackback(0) |
- comment(0) |

- | TOP |